ARTIST INTERVIEW

「リズミカルに新たな世界へ」鮎川陽子の独占インタビュー

生きるエネルギーを表現したい

鮎川陽子個展「むこうがわの世界」

<2025年3月29日(土)〜4月7日(月)>

鮎川陽子の絵を見ていると自然と体でリズムをとってしまうような感覚を覚える。鮮やかな色彩は生きるエネルギーを表し、モチーフとするのは「自分の心」。絵を描く心のありようについて聞いた。

絵を描くことの感覚は?

両親が音楽家だったので、表現することは子どもの頃から身近にありました。絵は好きでずっと描いていて、私が2歳くらいの時に描いた絵が両親のアルバムジャケットに使われているんです。きちんと絵を学んだことはないのですが、モデルをやりながらデザイン事務所でアルバイトしたり、イラストレーターをやったりもして今につながっています。

2017年にフォトグラファーの大森直さんの展覧会に絵を飾らないかと誘ってもらい、本格的に描くようになりました。その時に初めて絵具(アクリル)を使ったのですが、子供の時の気持ちになれる感じがありましたね。

筆の動きや色の出方は自分が思った通りになるわけじゃなく偶然がいっぱいあって、すごく面白い。自分が思い描いているゴールに向かうのではなく、描きながら世界が広がっていくのを毎回エンジョイしています。

グラフィカルなものもあればフリーペインティングのような作品もあり、スタイルはさまざまです。

決まったフォーマットで描く画家の人は多いと思いますが、私はそうではなく、自分が思ったものを何でも表現したい。具象と抽象でアプローチは違いますが、同時並行で描くことはよくありますし、私の中にもいろんなスタイルがあっていいと思っています。

動物を描くことは結構多いのですが、最近は抽象画の方が好きというか、色の世界が広がっていくような絵を描きたいと思っています。具象画はイメージを作り上げたり、下絵を紙に描くこともありますが、抽象画は何もない状態で始めて、描きながら物語がどんどん出来上がっていく感覚。

抽象画の中にぽつんと一体だけ生き物を描いた作品もあるのですが、色がせめぎ合うような世界に生き物がいることで見ている人が絵の世界に入り込みやすくなるんじゃないかっていう私なりの試みです。

絵の世界に入り込む。展覧会のタイトルは「むこうがわの世界」

見てくれた人が絵の向こう側にあるものを想像してくれて、絵が他の世界の入り口になってくれればいいなという気持ちがあります。展覧会でお客さんに感想を聞かせてもらうことも多いのですが、私が見ている世界と近いようで近くなかったりするのが面白くて。見た通りじゃない、見る人それぞれの世界観がどんどん奥に広がっていく感覚がいいなって感じてます。

大型の作品《地・火・水・風》について。

もともとは広告の企画のために制作したものです。「四次元心理」というキーワードだけもらい、私なりに言葉を解釈して、まさに描きながら世界が出来上がっていきました。火、水といった(自然現象を)セクションにわけ、鳥やヘビなど動物もいて、絵のなかで時間が流れていくように描きました。

幅が6mあり、サイズが大きくてアトリエでは描けなかったので道路で描いてました。この大きさのものを描くのは初めてでしたが、大きなサイズに描くのは楽しいですね。

自身も絵を描くことが他の世界への入口に?

そうですね。描きながら人間関係だったり自分の気持ちだったり、うまくいかないこととかいろんなことを考えるんです。筆を落として画面が汚れることもあったりして…でも、そういうこと全部をポジティブに受け止めたい。ありのままを受け入れて出来上がった作品が私そのものだし、そうやって自分自身が存在していることを表現したい。

絵を描くのも生きていくにも自由でありたいとは思いますが、「自由でいよう」と思うと生きることも難しくなってしまう。自分の思い描いてる理想に向かっていくにはエネルギーがいるから、「ロック!」って感じで気持ちが高まった時に描きたい。絵の中では、生きているエネルギーを表現したいと思ってます。

何日も見てると絵は変わってきて、閃いたことを描いて…と長々やってたりします。いつまでも終わらなくて夢の中でも絵を描いてる時があります。

鮎川は、心がそのまま絵となり、描くことは自分自身を受け入れることだといいます。そのようにして生まれた絵にこそ私たちは心の本当のありかを発見する。鮎川陽子の個展「むこうがわの世界」は2025年3月29日(土)〜4月7日(月)の期間に開催。

ABOUT ARTIST

Yoko Ayukawa
Yoko Ayukawa
Yoko Ayukawa
Active in various fields such as painter, model, DJ. After graduating from high school, she appeared in many magazines as a fashion model. She has also worked overseas, including at Chanel's Paris Collection. After exhibiting her paintings in 2017, she began working full-time as a painter. She is currently actively participating in the Isetan Shinjuku store in 2018 and the WAVE exhibition in 2022, as well as creating collaborative products.

ABOUT EXHIBITION

Exhibition

鮎川陽子 個展「むこうがわの世界」【福岡】

Venue

YUGEN Gallery FUKUOKA
Fukuoka City, Fukuoka Prefecture, Chuo Ward, Daimyo 2-1-4 Stage 1 Nishidori 4F

Dates

2025年3月29日(土)〜4月7日(月)

Opening Hours

11:00 AM – 7:00 PM
Closes at 5:00 PM on the final day only

Closed Days

Every Tuesday

Date of presence

3月29日(土)〜4月6日(日)

※在廊日が変更となる場合がございます。最新情報は本ページおよびギャラリー公式SNSにてご案内いたします。

Admission Fee

free

Notes

※状況により、会期・開館時間が予告なく変更となる場合がございますのでご了承下さい。