EVENT REPORT

【開催レポート】ヴィヴィアン佐藤個展「proof of absence(不在の証明)」イベント

現代アートギャラリー・YUGEN Gallery FUKUOKAにて、ヴィヴィアン佐藤の個展「proof of absence(不在の証明)」のスペシャルイベントとして書道パフォーマンス&ヘッドドレスワークショップを行いました。

2025年10月18日(土)、19日(日)はオーラ似顔絵を開催します。

本展では、蜘蛛の巣や網目模様をモチーフとした作品群が見どころのひとつとなっています。これらの作品は、ヴィヴィアン佐藤自身の芸術観へのオマージュとしても位置づけられています。

精神分析で用いられるロールシャッハ・テストから着想を得た平面作品や、小説家カフカの最晩年の作品の頁片とタランチュラの抜け殻を組み合わせた立体額作品など、多様なアプローチを展開しています。手法やモチーフの枠を軽やかに越え、複数の次元を横断するかのような表現が、本展の魅力を一層際立たせています。

初日のオープニングイベントでは、書道パフォーマンスが披露されました。注目を集めたのは、その斬新な手法。筆の代わりに用いたのは、人形の髪の毛。全長約7メートルに及ぶ紙の上に現れたのは、「幽玄の笹蟹」。

「幽玄」という日本の伝統的な美意識に、蜘蛛の雅称である「笹蟹」を響き合わせることで、曖昧さや妖しさを内包した独自の世界観が立ち上がり、観客を魅了しました。

また、ヴィヴィアン佐藤の象徴的なスタイルのひとつである「ヘッドドレス」を制作する特別ワークショップも実施されました。参加者たちは、アーティスト本人によるレクチャーのもと、ヴィヴィアン佐藤ならではの独創的な美意識や素材の組み合わせ方に触れながら、世界にひとつだけのヘッドドレスづくりに挑戦。

初めて手にする素材や技法に戸惑いながらも、次第に自らの感性を形にしていく過程を楽しんでいる様子が印象的でした。完成した作品はどれも個性的かつユニークで、参加者それぞれの創造力が存分に発揮された時間となりました。

ABOUT ARTIST

ヴィヴィアン佐藤
ヴィヴィアン佐藤
Vivienne Sato
美術家、文筆家、非建築家、ドラァグクイーン。 ジャンルを横断して独自の見解で分析。作品制作だけでなく、「同時代性」を軸に映画、映像、演劇、建築、都市など独自の芸術論で批評を展開している。磯崎新のアトリエでは模型班として勤務。ヘッドドレスの制作ワークショップを日本全国で開催する他〈BARNEYS NEW YORK〉、〈VEUVE CLICQUOT〉、〈LANVIN〉、〈MILKFED〉等のディスプレイに作品を提供。全国で町興しコンサルタント、尾道観光大使、地域創生に関する活動も精力的に行っている。サンミュージック提携タレント。大正大学客員教授。

ABOUT EXHIBITION

展覧会

ヴィヴィアン佐藤 個展「proof of absence(不在の証明)」【福岡】

会場

YUGEN Gallery FUKUOKA
福岡市中央区大名2-1-4 ステージ1西通り4F

会期

2025年10月4日(土)〜10月22日(水)

開館時間

11時〜19時
※最終日のみ17時まで

休館日

毎週火曜日

レセプション日程

10月4日(土)16:00〜19:00
書道ライブパフォーマンス 17:00〜

在廊日

10月18日(土)〜10月22日(水)

入場料

無料

注意事項

※状況により、会期・開館時間が予告なく変更となる場合がございますのでご了承下さい。