グループ展「HOW WE SEE」【福岡】

2026年4月25日(土)〜5月31日(日)

YUGEN Gallery FUKUOKAでは、2026年4月25日(土)〜5月31日(日)の期間、独自の表現領域を切り拓くアーティスト4名によるグループ展「HOW WE SEE」を開催いたします。

展覧会情報

会場

YUGEN Gallery FUKUOKA
福岡市中央区大名2-1-4 ステージ1西通り4F

会期

2026年4月25日(土)〜5月31日(日)

開館時間

11時〜19時
※最終日のみ17時まで

休館日

毎週火曜日

在廊日

未定

入場料

無料

注意事項

※在廊日やレセプションについて、最新情報は随時こちらで更新いたします。
※状況により、会期・開館時間が予告なく変更となる場合がございますのでご了承下さい。

展示作品ハイライト

天野百恵《森SOUP》2024
天野百恵《森SOUP》2024
KAKA《Cha-cha》2025
KAKA《Cha-cha》2025
斉木駿介《security#18》2026
斉木駿介《security#18》2026
持田象ニ《racing #2》2025
持田象ニ《racing #2》2025

ステートメント

私たちが日々見ているはずの景色は、実は個々の記憶や感性というフィルターを通じ、無数の「世界」として再構成されています。

同じ時代、同じ場所を共有していても、アーティストの眼差しが捉える風景は、私たちが既知としている景色とは大きく異なります。

本展では天野百恵、KAKA、斉木駿介、持田象二の4名が、それぞれの表現手法を用いて日常をわずかに変形させ、そこから生まれる「どこか少しおかしいけれど、心地よい」世界観を提示します。

天野百恵|無意識の輪郭を掬い上げる

日常の中に溶け込んでいる無意識の感覚や、言葉になる前の感情。天野はそれらを神秘的な有機的フォルムと淡い色彩によって視覚化します。曖昧な記憶や輪郭の定まらない感覚を、具体的な「形(作品)」として捉え直しています。


KAKA|素材に流れる時間を封じ込める

ポップなモチーフの裏側に、檜の一木造りや岩絵具という伝統的な技法を重ねるKAKA。制作過程で生じる揺らぎや、素材そのものが持つ時間を内包した作品は、単なるビジュアルを超え、KAKAの眼差しが捉えた内面を顕在化させる独自の世界観を構築しています。


斉木駿介|デジタル社会の「視覚の不確かさ」を問う

私たちが日々消費するデジタル画像の曖昧さに着目する斉木は、現代特有の視覚体験を問い直します。昭和の映像を彷彿とさせるノスタルジックな質感とデジタルノイズが混在するビジュアルは、虚構と現実の境界を曖昧にする、現代的な「見る」という行為の写し鏡です。


持田象二|ポップカルチャーと工芸の「時間軸」を繋ぐ

ゲームやキャラクターといった消費文化のアイコンを、陶芸という数千年の歴史を持つ技法で再構築する持田。「失敗」や「歪み」を独自の価値として肯定的に捉えるその視点は、完璧さを求める現代社会において、文化を捉える新たな評価軸を提示します。

平面と立体、伝統とデジタル。異なる領域を横断する4名の作品がひとつの空間に集うことで、会場には多層的な「世界」の断片が立ち上がります。親しみやすさの中にある、どこか少し不思議な感覚は、私たちの日常にささやかな変化や広がりをもたらします。

また本展では、天野百恵によるインスタレーション立体作品が、会期中に空間や展示構成に応答するかたちで新たに展開される予定です。

他の作家の作品や空間との関係性の中で変化していくそのプロセスも含め、本展は固定された展示にとどまらず、ゆるやかに変化し続ける場として構成されます。

異なる視点や技法がゆるやかに交差し、多様な世界観が共存する本展。作品との対話を通じて、皆様の目に映る景色がこれまでとは少し違った、より豊かなものへと色づく体験を、ぜひ会場にてお楽しみください。

作品販売について

展覧会開催と同時にYUGEN Gallery公式オンラインストアにて、作品の閲覧・ご購入が可能となります。

天野百恵
天野百恵
Moe Amano
アーティスト/美術家。 1982年福岡県生まれ、福岡県糸島市在住。九州産業大学芸術学部美術学科(油彩画専攻)卒業。絵画制作やインスタレーション展示、また作品制作と発表だけに囚われない活動や企画、暮らしも含めた表現活動を展開。日々の暮らしと表現活動を地続きにすることで、既存の固定観念に縛られないクリエイティブな暮らし・活動・新しい生き方の研究・実践を行っている。
KAKA
KAKA
カカ/木彫家。1995年中国生まれ。2021年、女子美術大学大学院美術研究科美術専攻博士前期課程修了。 平安時代の「一木(いちぼく)造り」という伝統的な立体技法を基盤に、生命の生成と変容を主題として制作を行っている。素材としての木と向き合う中で、完成された形態のみならず、彫る行為に内在する時間性や身体性そのものを表現の核として捉えてきた。 近年展開する「茸鳥」シリーズでは、菌類と鳥という異種の存在を融合させ、進化の過程や種の境界が揺らぐ生命観を造形化している。環境に応答しながら姿を変えるきのこの性質は、作家自身の内的感覚と重ね合わされ、彫刻は単なる象徴を超えて、生命の循環や不可逆的な時間の流れを内包する存在として立ち現れる。素材の質感と形態の均衡を重視し、意味を過度に規定しない造形は、鑑賞者に多層的な解釈の契機を開いている。
斉木駿介
斉木駿介
Shunsuke Saiki
1987年福岡県生まれ。九州産業大学芸術学部卒業。漫画やアニメーションといったサブカルチャーからの影響を起点に、映像やインターネット、スマートフォン以後の視覚環境を背景とした制作を行っている。 シミュレーショニズムやサンプリングの思想に影響を受け、既存のイメージや情報を引用・再構成しながら、リアルとフィクション、日常と仮想が交錯する現代の感覚を可視化してきた。近年は、グリーンバックやキャンバスにグリーンを作品の支持体に用い、その機能を反転させることで、本来は背景を消去する装置が「消されるもの」「残らないもの」を照らし出す構造を探っている。排除され、可視化されないイメージに意味を見出しながら、現代のイメージ環境を問い直している。
持田象二
持田象二
Shoji Mochida
1993年埼玉県生まれ。陶という実用と美術のあわいに位置する素材を用い、用途や完成度といった価値基準を相対化する表現を行っている。大学在学中より、料理人の現場や陶芸商を通じて「使われる器」と「見られる器」の双方に接し、陶芸の歴史と現場性を身体的に学んできた。 「#figure」シリーズでは、窯変や釉剥がれ、ピンホールといった本来は欠点とされる現象を、ゲームにおける出現率が低いモンスターを指す言葉「レアポップ」になぞらえ、偶然性を孕んだ存在として提示する。器に現れれば廃棄される部分をあえてフィギュアとして成立させることで、陶芸における失敗と成功の境界をずらし、鑑賞の視点そのものを問い直している。