企画展「書の地形学」【東京】

2025年4月25日(金)〜5月12日(月)

YUGEN Galleryでは2025年4月25日(金)〜5月12日(月)の期間、現代美術としての「書」の新たな可能性に迫る企画展「書の地形学」を開催いたします。

展覧会情報

会場

YUGEN Gallery
東京都港区南青山3-1-31  KD南青山ビル4F

会期

2025年4月25日(金)〜5月12日(月)

開館時間

平日:13:00〜19:00
土日祝:13:00〜20:00
※最終日のみ17:00終了

休館日

なし

レセプション日程

①オープニングレセプション

日時:2025年4月26日(土) 18:00〜20:00

②トーク

日時:2025年5月10日(土) 18:00〜19:30

登壇者:山本尚志(本展出展作家)、清水 穣(美術評論家)

在廊日

4月26日(土)

※変更となる場合がこざいます。最新情報は随時ギャラリーInstagramにて更新いたします。

入場料

無料

注意事項

※状況により、会期・開館時間が予告なく変更となる場合がございますのでご了承下さい。

展示作品ハイライト

山本尚志《Waterfalls》2025
©︎Hisashi Yamamoto, Courtesy of Yumiko Chiba Associates
山本尚志《Waterfalls》2025 ©︎Hisashi Yamamoto, Courtesy of Yumiko Chiba Associates
AKIKO《White Noise》2025
AKIKO《White Noise》2025
Kazumi Okamoto 《Non-material Existence D-3, Infinite Ⅱ》2025
Kazumi Okamoto 《Non-material Existence D-3, Infinite Ⅱ》2025
田中岳舟《Unplanned -Ground improvement-》2025
田中岳舟《Unplanned -Ground improvement-》2025

トークイベントについて

詳細はこちら

ステートメント

本展では、現代美術としての「書」に焦点を当て、山本尚志、AKIKO、Kazumi Okamoto、田中岳舟の4名の作家による多様な表現を紹介いたします。モノへの名付け、オノマトペ、言語の解体といった手法を駆使した彼らの作品には、書に内包される“記号性”と“風景性”の接続点を見出すことができます。

山本尚志は、張り巡らされた高速道路がモティーフの〈Highway Lanes〉シリーズに加え、エスキースこそ存在したものの発表には至っていなかった新作〈Waterfalls〉シリーズを展覧いたします。AKIKOはオノマトペを用いて、記号により構成される匿名化された心象風景を浮かび上がらせます。Kazumi Okamotoは、書を「音に“カタチ”を与える手段」だと捉え、遠い過去の記憶といった、不可視なモノの存在を形象化することを試みます。学生時代に建築学を修めた田中岳舟は、ドローイングとしての書に着目し、支持体的な二次元性と図面化による三次元性を画面上に両立させています。

「書く」と「描く」、そして「読む」と「観る」。一見すると相反する行為のようにも思えますが、彼らの作品は両者の揺らぎを捉え、記号が単なる風景のディスクリプションとして機能するにとどまらず、視覚的な構造体として作品を構成するという点で、書と絵画の境界を横断する独自のメディアとして評価することが可能でしょう。

会期中の5月10日(土)には、関連企画としてトークイベントを開催いたします。ゲストに美術評論家の清水穣氏をお招きし、本展出展作家の山本尚志と対談形式で、書と美術批評の関係性や、現代美術の文脈における書の現在地について語ります。

また会場では、全作品図版、出展作家のインタビュー・エッセイ、本展企画担当者による論考を掲載した小カタログの配布も予定しております。

皆さまのご来場を、心よりお待ち申し上げます。

作品販売について

展覧会開催と同時にYUGEN Gallery公式オンラインストアにて、作品の閲覧・ご購入が可能となります。

AKIKO
AKIKO
オノマトペとしての書を通じ、音や映像の感覚を画面に呼び込み、言葉の深い理解と共有を探求する。主な展覧会に「Guitar without distortion effector」(2022年)、「ART SHODO TRIAL」(2023年)、「ART SHODO MDP SELECTION Vol.1」、「ARTFUL INK SHOWCASE」(ともに2024年)など。
Kazumi Okamoto
Kazumi Okamoto
書家・現代アーティスト。神戸市出身。日本女子大学卒業後、京都芸術大学に在籍中。モナコ・日本国交樹立10周年記念事業芸術創造賞(2016年)など受賞多数。主な展覧会に「おもしろい書展」(東京都美術館)、「タガワアートビエンナーレ」、「音で聞く言葉のカタチ」個展(いずれも2024年)など。作品はモスクワのThe World Calligraphy Museumに収蔵されている。
田中岳舟
田中岳舟
Gakusyu Tanaka
1990年福岡生まれ。左利きがきっかけで書を始め、伝統書と前衛書の影響を受けながら「書から成るモノ」を現代的に探求。建築図面やスマホカメラを起点とした作品も展開。主な展覧会に「ART SHODO EDGE」(2023年)、「Planning#2」「GENGO展」(2024年)、「Congentecton」(2025年)など。
山本尚志
山本尚志
Hisashi Yamamoto
書家・アーティスト。1969年広島県生まれ、在住。井上有一カタログレゾネ制作に携わった後、2015年に初個展を開催。作品集『フネ』(2016)、『うごく木』(2024)を刊行。国内外での展覧会やアートフェアへの出展を重ね、精力的に活動。主な収蔵先に桃園市立美術館。