YUGEN Gallery 4周年企画展「New YUGEN: Between Depth and Play」【東京】
展覧会情報
会場
YUGEN Gallery
東京都港区南青山3-1-31 KD南青山ビル4F
会期
開館時間
平日:13:00〜19:00
土日祝:13:00〜20:00
※最終日のみ17:00終了
休館日
なし
レセプション日程
在廊日
入場料
無料
注意事項
ステートメント
カカ/木彫家。1995年中国生まれ。2021年、女子美術大学大学院美術研究科美術専攻博士前期課程修了。
平安時代の「一木(いちぼく)造り」という伝統的な立体技法を基盤に、生命の生成と変容を主題として制作を行っている。素材としての木と向き合う中で、完成された形態のみならず、彫る行為に内在する時間性や身体性そのものを表現の核として捉えてきた。
近年展開する「茸鳥」シリーズでは、菌類と鳥という異種の存在を融合させ、進化の過程や種の境界が揺らぐ生命観を造形化している。環境に応答しながら姿を変えるきのこの性質は、作家自身の内的感覚と重ね合わされ、彫刻は単なる象徴を超えて、生命の循環や不可逆的な時間の流れを内包する存在として立ち現れる。素材の質感と形態の均衡を重視し、意味を過度に規定しない造形は、鑑賞者に多層的な解釈の契機を開いている。
1987年福岡県生まれ。九州産業大学芸術学部卒業。漫画やアニメーションといったサブカルチャーからの影響を起点に、映像やインターネット、スマートフォン以後の視覚環境を背景とした制作を行っている。
シミュレーショニズムやサンプリングの思想に影響を受け、既存のイメージや情報を引用・再構成しながら、リアルとフィクション、日常と仮想が交錯する現代の感覚を可視化してきた。近年は、グリーンバックやキャンバスにグリーンを作品の支持体に用い、その機能を反転させることで、本来は背景を消去する装置が「消されるもの」「残らないもの」を照らし出す構造を探っている。排除され、可視化されないイメージに意味を見出しながら、現代のイメージ環境を問い直している。
2001年三重県生まれ。東京藝術大学油画科卒業、同大学壁画研究室在学中。幼少期より芸術やデザインに親しむ環境で育ち、感情や記憶、心象風景を主題とした絵画制作を行っている。
制作においては、人と人との関わりの中で生じる感情の揺れや、日常に潜む違和感を手がかりに、自己と他者に共通する内面的な現象を可視化することを試みている。色彩やモチーフは感情や記憶の状態に応じて選び取られ、象徴的な構成によって、鑑賞者自身の記憶や感情を呼び起こす。作品は、内面との静かな対話を促す場として立ち現れる。
1987年兵庫県生まれ。
廃棄される和紙を素材に用い、再生と循環を主題とした作品を制作している。美術教育を専門的に受けることなく、ものづくりに携わる家族のもとで育った経験から、「人の手によって作られたものに宿る気配」への感受性を培ってきた。
書道の練習書きに用いられ、役目を終えた上質な和紙を原料とし、着色や素材もすべて天然のものに限定することで、作品はやがて土へ還る運命を内包する。そこには、創造と消失を対立させるのではなく、循環の一部として捉え直す静かな思想が通底している。
和紙という日本文化に深く根ざした素材を通して、現代社会における消費や廃棄の問題を照らし返しながら、祈りにも似た造形行為によって、見る者の記憶や感覚にそっと触れる表現を展開している。
持田象二
Shoji Mochida
1993年埼玉県生まれ。陶という実用と美術のあわいに位置する素材を用い、用途や完成度といった価値基準を相対化する表現を行っている。大学在学中より、料理人の現場や陶芸商を通じて「使われる器」と「見られる器」の双方に接し、陶芸の歴史と現場性を身体的に学んできた。
「#figure」シリーズでは、窯変や釉剥がれ、ピンホールといった本来は欠点とされる現象を、ゲームにおける出現率が低いモンスターを指す言葉「レアポップ」になぞらえ、偶然性を孕んだ存在として提示する。器に現れれば廃棄される部分をあえてフィギュアとして成立させることで、陶芸における失敗と成功の境界をずらし、鑑賞の視点そのものを問い直している。
