コレクション展「Ever-Changing -YUGEN collections-」【東京】

2026年4月4日(土)〜4月24日(金)

YUGEN Gallery オーナー・林田がこれまで自身の直感と作家との対話を通じて蒐集してきたコレクションを軸に構成される本展は、過去と現在が交差する「変化のコレクション」を提示します。ブライアン・イーノ(Brian Eno)のアートに対する思想をひとつの基軸としながら収集されてきた作品群と、それらを手掛けた作家による新作をあわせて紹介します。

展覧会情報

会場

YUGEN Gallery
東京都港区南青山3-1-31  KD南青山ビル4F

会期

2026年4月4日(土)〜4月24日(金)

開館時間

平日:13:00〜19:00
土日祝:13:00〜20:00
※最終日のみ17:00終了

休館日

なし

入場料

無料

注意事項

※状況により、会期・開館時間が予告なく変更となる場合がございますのでご了承下さい。

ステートメント

「アートは、私たちが変化に慣れるためのシミュレーターである」

音楽家であり思想家でもあるブライアン・イーノ(Brian Eno)は、その著書『アートにできること』の中で、表現の本質をそう定義しました。予測不能な現代において、アートに触れることは、既存の価値観を揺さぶり、私たち自身を更新し続けるための知的かつ感覚的なプロセスと言えるでしょう。

YUGEN Gallery オーナー・林田が、これまで自らの直感と対話を通じて傍らに引き寄せてきたコレクション。そこには、イーノの思想と深く共鳴する「変化を肯定する力」が宿っています。

しかし、本展は回顧展ではありません。過去に蒐集された作品と、同作家による現在の表現を並置することで、「現在」という時間の複数性を提示します。そこに現れるのは、直線的な進歩ではなく、差異と反復、断絶と接続が交差する時間の層です。作品は単体で完結するのではなく、時間的なズレや応答関係の中で新たな意味を生成していきます。

AKIKO/山本尚志は、言語や文字の制度を解体し、意味生成の前提そのものを揺さぶります。
蓮井幹生/菅雄嗣は、静謐な写実と叙情の中で、可視と不可視の関係を再考します。
増田将大/長尾洋は、記憶や既視感といった主観的経験を再構成し、知覚の境界を拡張します。
松浦進/EDO and YUMEKAは、現代の視覚環境に内在するノイズや過剰性を引き受け、新たなリズムを立ち上げます。

これらの作品群は、一人のコレクターの眼差しというフィルターを通じ、それぞれが異なる角度から「アートにできること」を体現しています。そしてそれらは、異なる位相にありながら、「変化」をどのように知覚し、受け止めるかという問いにおいて交差しています。

コレクションとは、完成された過去の記録ではありません。作家が挑み続ける「現在」と、それを受け止める私たちの「未来」を繋ぐための、終わりのないシミュレーションです。

オーナー・林田の審美眼が捉えた作家たちの軌跡と、その力強い現在地。本展を通じて、皆様の心の中に、変化を生き抜くための新しい視点が芽生えることを願っています。

AKIKO
AKIKO
オノマトペとしての書を通じ、音や映像の感覚を画面に呼び込み、言葉の深い理解と共有を探求する。主な展覧会に「Guitar without distortion effector」(2022年)、「ART SHODO TRIAL」(2023年)、「ART SHODO MDP SELECTION Vol.1」、「ARTFUL INK SHOWCASE」(ともに2024年)など。
EDO and YUMEKA
EDO and YUMEKA
アンダーグラウンドカルチャーでのライブペインティング、ジュエリーデザインなどを手がけていたEDOと10代より独学で学んだ日本画をベースに油彩画等さまざまな絵画を制作する画家YUMEKAによるアートユニット。絵画のみならずプロダクト製作、茶道の空間演出など多岐にわたる活動を行っている。東京・ASPLUND/BAROOM/JMT CAFE 個展「SESSION」、愛知・Cafe CEREZA 個展「BACKSTAGE」(以上、2022年)、東京・YUGEN Gallery個展「​​​​NUDAVERITAS」(2023年)など。
蓮井幹生
蓮井幹生
Mikio Hasui
写真家。1955年東京都出身。アマチュア写真家の父親の影響で幼少の頃から写真を始める。明治学院大学社会学部社会学科を中退後、アートディレクター・守谷猛に師事。アートディレクターとして広告やレコードジャケットを多く手がける。30歳の頃より写真を独学し、1988年の個展開催をきっかけに写真家となる。新潮社の雑誌『03』はじめ著名人のポートレイト作品で注目を集め、ファッション、ドキュメンタリーと幅広い分野の撮影を手がける。2000年頃からはムービー撮影も行い、PVやCMの作品多数。作品はフランス国立図書館、東京工芸大学写大ギャラリーに収蔵されている。
増田将大
増田将大
Masahiro Masuda
ますだ・まさひろ/1991年静岡県生まれ。2020年東京藝術大学博士後期課程修了。受賞歴は「TERADA ART AWARD」入選(2015年)、「東京藝術大学上野芸友賞」(2017年)他。雑誌「美術手帖」(2016年12月号)において「ニューカマーアーティスト100」選出。コレクションは「公益財団法人現代芸術振興財団前澤友作コレクション」、「リッチモンドホテルプレミア東京スコーレ」に作品収蔵。
松浦進
松浦進
Susumu Matsuura
人間の感情と行動の記録を目的とし、日々のスケッチや写真を版画で再構成した制作を行う。近年は自身の日常の要素を多く含み、「私的 」「退屈」というテーマを意図的に反映した絵画を制作している。
菅雄嗣
菅雄嗣
Yushi Suga
すが・ゆうし/1988年長崎県生まれ。2017年東京藝術大学大学院美術研究科油画専攻を修了。主な展示は主な展示はTOKYO ARTS AND SPACE「メニスル」(2024)、MAHO KUBOTA GALLERY個展ILIMINAL」(2023)など。受賞歴は「第4回CAF賞」齋藤精一賞(2017年)ほか。コレクションは「​JAPIGOZZIコレクション」「佐々真コレクション」に作品収蔵。MAHO KUBOTA GALLERY所属。
山本尚志
山本尚志
Hisashi Yamamoto
書家・アーティスト。1969年広島県生まれ、在住。井上有一カタログレゾネ制作に携わった後、2015年に初個展を開催。作品集『フネ』(2016)、『うごく木』(2024)を刊行。国内外での展覧会やアートフェアへの出展を重ね、精力的に活動。主な収蔵先に桃園市立美術館。
長尾洋
長尾洋
Yoh Nagao
グラフィックデザイナーやイラストレーターとしてのキャリアを積んだ後、アーティストとしての道を歩み始めました。2012年にはベルリンに拠点を移し、民族学や文化人類学への深い関心から、現地のコミュニティと密接な関係を築くフィールドワークに取り組んでいます。ナミビアをはじめ、メキシコ、モンゴル、インドなど、世界各地を旅して得た知識や経験を作品に反映させています。現在は名古屋を拠点に活動中です。 本展では、現代社会の当たり前の中にあるモノや道具を再構築し、「未来の先住民」をテーマに掲げたコラージュ作品を展示します。ファッション雑誌の切り抜きや他の素材を巧みに用いた独創的なアート作品を通して、美術の権威性に挑戦します。