真弓将 個展「Monologue」
2022.04.21(Thu) – 2022.04.27(Wed)
書・現代アーティスト
8歳の頃から書道を嗜み、当時は野球部に在籍する傍ら、現在まで独学でアートを展開する。幼い頃から自らに宿る共感覚を元に、人や動物たち、万物の持つ「色」を表現するようになる。書道からルーツを得て、文字を情報手段という概念から解き放つ。「滲み出る生命」というコンセプトの元、生命から溢れる感情、色彩を可視化し作品に宿す。これらの表現を現在は京都のアトリエで展開している。
書道をバックグラウンドにした作家活動のテーマは「滲み出る生命」。文字とは人間の歴史であり、生命そのもの。生命あるものには血や鼓動といった色や音があるとし、その生命本来の輝きを現すべく墨だけでなく、アクリル絵具も使っている。濃厚に塗り込められた絵具は血であり肉となって現れ、ここに情報手段という概念から解き放たれた文字の生の原理性が浮かび上がる。書き写し、伝え、字体そのものに美を見出す人間が日々の営みの中で築き上げた漢字。これをしたためる書は物事をワンフレーズで言い切ってしまう「発信」ではなく、言葉にできない声に寄り添う「受信」行為とする。思想や信条の違いから分断が進む現在、権力や社会的通念など私たちを縛りつけるものを否定し、他人と言葉を交わし協働しながら希望を見出していくアナキズムとして書を捉える。
2022.04.21(Thu) – 2022.04.27(Wed)
2023.07.15(Sat) – 2023.07.20(Thu)