相持の茶碗 雪豹 2021 泉水 IZUMI

サイズ 7.7 cm × 14.8 cm × 14.5 cm
素材 半磁土
制作年 2021
価格 ¥(JPY)55,000 (税込)

ONBEATキュレーション作品

■ ステートメント
主に擬人化された動物、あるいは、擬獣化された人間を作っています。制作のため生き物を観察していると、私たち人間によって無駄に失われる命があること、苦しむ命があることを深く考えさせられます。
ですから、土を手にする時は、たくさんの愛情をもって、生きる喜びや悲しみを包み込むように制作しています。
生き物の形をしたものを焼いているので、まるで生きる悲しみや、人間の業を昇華させる儀式をしているように感じることもあります。
そして、私の手によって愛情を込めて作られた生き物たちが作品として並ぶ時、それらは私の手から離れ、大切な何かを私以上に語ってくれる存在となります。

■「相持の茶碗」シリーズに寄せて
私はあなたという存在を通じて、「自分がこの世界に存在している」ことを認識します。そして私はあなたとお茶を飲みながら時を共有するとき、「世界がここにある」と確信します。それは二度と訪れない瞬間でもあります。「世は相持ち」ということわざ通り、世の中はお互いに助け合う事で成り立っています。「相持の茶碗」はそういった発想から生まれたものです。まだ終わりの見えない感染拡大ですが、人との向き合い方を改めて考える機会を得たことは大きなことだと思います。たくさんの人が亡くなり、次は私かも知れない。一瞬一瞬を大切に生きなくてはと思っています。
また茶道では、茶室内では身分の差は無く、誰しもが平等であるとされています。一対一、魂と魂で向かい合うということなのでしょう。私は生き物の魂もまた平等だと思っています。そのため本シリーズでは、すべての生き物の命と向かい合う、という意味も込めて「相持」の相手を動物にしています。
本作のモティーフとなっている雪豹のモフモフした長い尻尾や美しい銀色の毛皮は、寒冷な高地で生きる彼らのものであって人間のためのものではありません。しかしそれらを求めた人間たちによる長く続く密猟によって、雪豹も絶滅が危惧されています。本作ではそんな雪豹の未来を守りたいという思いも込められています。