マルタン・ベルトロ Martin Berteloodt

マルタン・ベルトロ
マルタン・ベルトロ

東京を拠点に活動するフランス出身のマルチメディアアーティスト。ベルトロは、セクシュアリティ(性的指向)とトラウマをテーマとし、ダークで現実離れした独特のスタイルで知られる。彼の作品は、美と不潔さが交叉し、グロテスクと魅惑、しばしば混沌や非合理性、憂慮な感覚を引き起こす。豊富な文化経験と人間心理への探究心から、多様な媒体を通じて幻想的かつ不快な異世界を創り出しており、コートニー‧ラブやロザリアなどのアーティストや多くの制作会社と協同した作品は、カンヌ国際映画祭などでも取り上げられた。第3回となる東京での個展『モルフォシス』(2023)は、前作『セクシャル‧マイクローブス』(2022)への挑発的な続編として公開された。


最新のコレクションは、ベルトロの「有形」と「無形」の探求における重要なマイルストーンと言える。思考に実体を与え、触知可能なものに拡張するべく、より物質的な表現やアニマトロニクス(アニメーションとエレクトロニクスを組み合わせた造語)な媒体とフロイト思想の研究が顕れている。人間の欲と有形の表現が織り交ざる、不快かつどこか魅惑的な表現は、観る者の内に生々しい感覚を覚えさせ、思案させる。

 これまでの主な展覧会に、「MORPHOSIS」(2023 CONTRAST Gallery)、「BROUILLON」(2022 En tanglement Art Gallery)「EXHALAISON」(2022 HAKT&co Gallery)など。

Photo courtesy of Mitsuru Nishimura

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