長尾洋 個展「VACANCIES」

2022年3月15日(火)〜3月31日(木)

今回YUGEN Galleryでは2022年3月15日(火)〜2022年3月31日(木)の期間に、バイリンガル美術情報誌『ONBEAT』の同ギャラリーにおけるキュレーション第一弾として、現代アーティスト・長尾洋の個展「VACANCIES」を開催します。 

 新作を含む9点の作品の展示・販売を行います。

展覧会情報

会場

YUGEN Gallery
東京都港区南青山3-1-31  KD南青山ビル4F

会期

2022年3月15日(火)〜3月31日(木)

開館時間

平日:13:00〜19:00
土日祝:13:00〜20:00
※最終日のみ17:00終了

休館日

なし

入場料

無料

注意事項

※状況により、会期・開館時間が予告なく変更となる場合がございますのでご了承下さい。

展示作品ハイライト

《 Lion Dance 1 》
《 Lion Dance 1 》
《 Red Oni Demon 1 》
《 Red Oni Demon 1 》
《 Dionyusos I 》
《 Dionyusos I 》
《 Genealogy IV 》
《 Genealogy IV 》

※展示作品は一部変更となる場合がございます。ご了承下さい。

長尾洋「オリジナルカレンダー2022」プレゼントキャンペーン

来場者特典として長尾洋オリジナルカレンダー2022を先着順で配布しております。公式サイトの下記アンケートにご回答いただき、ギャラリーにご来場された方限定の特典となります。ぜひ、奮ってご回答ください。 

※アンケートの受付は終了いたしました。ご協力頂きありがとうございました。

ステートメント

長尾洋は「僕らは未来の先住民」というコンセプトを基に、コラージュとアクリル絵の具で、独自の世界観を表現している現代アーティストです。 

 学生の頃より親しんできたスケ―ドボードや音楽、ファッション、グラフィックデザインなどを土台に、コラージュ作品を制作していた長尾は、2012年にベルリンへ渡り、以降海外を中心に作品を発表してきました。 

 そうした海外生活の中で長尾は、自らのアイデンティティについて見つめ直すようになり、「私たちは、文明化や近代化といった時代の変化の影響を受けずに、長年変わらない生活を送る人々を先住民と呼んでいるが、私たちの生活や文化を受け継ぐ子孫からみれば、私たちもまた“未来の先住民”と言えるのではないか」「そんな先住民たちが何世代にもわたって残してきたものには『失ってはいけないナニカ』や強さが宿っているのではないか」、さらに「『僕らは未来の先住民』として子孫たちに何を残せるのか、残していくべきなのか」を考えるようになります。
そこで長尾は、実際にメキシコ、ナミビア、モンゴル、インドなど世界各地の先住民たちを訪ね、現地でフィールドワークや滞在制作を行ってきました。そこで触れた色彩や装飾を、自らの表現と組み合わせた作品を制作することで、過去から現代までの時間軸や国境を超えた「失ってはいけないナニカ」を提示しているのです。バイタリティ溢れる長尾の個性そのままに、ヴィヴィッドな色彩と奔放なイメージで彩られたその世界観は、長尾が願う「明るい未来」の姿ともいえるでしょう。 

 しかし日本では、これまで何世代も絶えることなく続いてきた祭りの数々が、コロナ禍においては中止を余儀なくされた一方、大きな収入が見込まれるイベントは開催されました。現代社会では、私たちの心の拠り所となるべき地域の伝統行事がすっかり隅に追いやられたのです。そこで本展で長尾は、古来より続く祭りや儀式に登場する鬼や天狗、獅子舞など、私たちの日常から失われてしまった(=VACANCY)祝祭的なエネルギーを宿すものをモチーフとした作品を展示し、現代に生きる私たち日本人が、「未来の先住民」として「失ってはいけないものとはナニカ」を問いかけます。 

 なお、本展は「世界が戸惑う変化の渦中で、なお変わらなかった関係と劇的に変わった関係。その関係性がもたらす知覚と感性、価値観。それらと改めて向き合うことで、此処渋谷から何が生まれるでしょうか。」を問う「渋谷ファッションウイーク2022春」のコンセプトに賛同し、その連動企画として開催します。 

 日本の芸術文化を見つめ直し、その魅力を世界へ発信するバイリンガル美術情報誌『ONBEAT』が、YUGEN Galleryでキュレーションを行う展覧会の第一弾、長尾洋 個展「VACANCIES」をぜひご覧ください。

長尾洋
長尾洋
Yoh Nagao
グラフィックデザイナーやイラストレーターとしてのキャリアを積んだ後、アーティストとしての道を歩み始めました。2012年にはベルリンに拠点を移し、民族学や文化人類学への深い関心から、現地のコミュニティと密接な関係を築くフィールドワークに取り組んでいます。ナミビアをはじめ、メキシコ、モンゴル、インドなど、世界各地を旅して得た知識や経験を作品に反映させています。現在は名古屋を拠点に活動中です。 本展では、現代社会の当たり前の中にあるモノや道具を再構築し、「未来の先住民」をテーマに掲げたコラージュ作品を展示します。ファッション雑誌の切り抜きや他の素材を巧みに用いた独創的なアート作品を通して、美術の権威性に挑戦します。